産業革命の後に

9月 12, 2013 by okabe

写真 2013-09-11 20 14 27

B2サイズ(728×515)油性ペン。

産業革命後、様々なアート活動が生まれた。

18世紀半ばから19世紀にかけてヨーロッパで起こった工場制機械工業の導入による産業革命は、工業化とともに多くの失業者が生まれた。

 

19世紀末、紀芸術家や職人達は産業革命以降、粗悪になった実用品に芸術性を取り戻そうと機械では作れない装飾、曲線、花や植物のモチーフを多用した絵画・造形・建築を生み出した。この活動がアール・ヌーボー(新しい芸術)と呼ばれる。

 

しかし大量生産には向かずデザインに凝りすぎたアール・ヌーボーは次第に衰退し、1920年代には簡潔さと合理性を目指し幾何学的な線とパターン化された模様の作品が多く発表された。この活動はアール・デコと呼ばれるが、大恐慌で経済力を失ったこともあり1935年以降合理化が進むにつれアール・デコの流行は10年ほどで去っていった。

 

アール・ヌーボー、アール・デコともに合理化の流れは逆らえず装飾を加えないシンプルな建築や作品の「モダニズム」が主流とはなるが、芸術性の高いミュシャやガレの作品は現在でもファンは多く、ガウディのサグラダ・ファミリアは現在も建設中ながらも世界遺産に登録されるなど評価は高い。

 

私は制作をする際に「合理化」というものと向かい合い悩む事もある。悩めば悩むほど答えは出ない。

 

「生きる事が作る事だった」芸術家や職人達は産業革命をきっかけに、アール・ヌーボー、アール・デコといった芸術活動にどんな想いで制作していたかを考えた。決して「作る事が楽しい」という優しいものではないだろう。

 

今回制作したイラストの上部、中部、下部に、蝶を見て心躍らせるブタがいる。

 

当時の芸術家や職人達が、このブタのように何か心休まる時があったなら嬉しい。

 

そう思った。


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